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子どもの夢、大人の夢を応援する
「アイアンキッズ支援隊」
ゴールまで車で迎えに来てくれた中川祐二さんと、ヨットや手づくりウッドカヌーの艇庫がある掘割近くの元冷凍倉庫の中にある「夢工場」へ戻る。ここが中川さんを「オカシラ」と慕い仰ぐ「アイアンキッズ支援隊」の本拠地なのだ。支援隊は、地元の恵まれた自然に子ども達が親しむきっかけをつくろうと大洗町が始めた「アイアンキッズクラブ」(少年海賊隊)の応援を目的に、平成7年結成された。中心となったのは、前年の文部省補助による「父親の家庭教育支援事業」に参加したお父さんたちで、アウトドアジャーナリズムの草分けでもある「オカシラ」の助力を得ながら、キッズの応援以外にも独自な活動を行ってきた。
●なぜ海老の冷凍倉庫が夢工場なのか・・・
大洗沖合いは、黒潮と親潮がぶつかる「潮目の海」。九十九里から買い付けに来るほどセグロイワシの漁が盛んだったが、地元で獲れる魚は量
も種類も不安定で水産加工に結びつかない。魚介類を輸入して涸沼橋周辺の冷凍倉庫に舟で運んで貯蔵し、需要や値動きに合わせて出荷、解凍加工するようになった。大洗港の完成で今は空き倉庫が多い。
昨夜夢工場をのぞいたら、メンバーは子ども達と大洗の海でやったキャンプイベントから戻ったばかり。早くも使った鍋釜や濡れ物は片付けてしまったらしく、自分達でつくったサウナで汗を流していた。「おっと失礼」。腰にタオルを巻いて行き来する贅肉のない日焼けした中年男たちがまぶしい。改めてテーブルについてみると、みな個性的であったかくて熱くって、でも臍を曲げたらテコでも動かないに違いない面
構え。そこへ女の子がおずおずと入って来た。昨夜テントに忘れ物をしたらしい。大人と子どもというより、ガキ大将が子分に対するような短いやりとりだけで、女の子は安心や反省、じゃあどうしたらいいかという秘策までもらって帰っていった。支援隊の連中の少年ごころは全然さびていないのだ。
夢工場は梁山泊の趣。大洗在住者を中心とした異業種異分野が集っているので、何にせよ問題解決が早いのが強みだ。自由闊達の風と見えて、己を律する厳しさがどことなく漂う。イベント企画ではオカシラが遊
びの種付け師。氷上ワカサギ釣をしよう!となればオカシラの一言が呼び水になって人間カーリング、氷上綱引きや水泳自由形、腹滑り距離競技などのアイディアがぼんぼん出てくる。
●夢工場の面々が思うこと・・・
「子ども達を清掃イベントや体験学習に参加させて環境教育に結びつける考え方もあるけど、もっと大事なのがその後。体験した場面
をどう日常的に継続し、どう成長につなげるかってことじゃないかな。」
「子どもの前に、まずどう大人を巻きこむかが肝心なのよ。 自然の中で遊ぶ術を知らずに育った30代の親たちも増えたしね。やっている大人が楽しくなきゃ続かないです。いかに子どもをダシにして大人が遊ぶか、いかに子ども達をギャフン
!と言わせるかという企画で子ども達とぶつかってます。大人も子どもも汗をかかなきゃあ、一人前にはなれません。」
●今年の夏もおつかれさま!サンバで又ね・・・
夏の最後を飾る支援隊の行事「八朔祭」。
オカシラを見下ろすくらいに成長したアイアンキッズの卒業生たちも訪ねてきて大にぎわい。最後はサンバでパレード。「俺、いつも泣いちゃうんだ」。かの中川さんをして、惚れさせ通
わせる人と人の出会い。
●水質浄化の特効薬は「水ガキ」・・・
環境庁のデータで平成9年度全国湖沼の部ワースト第4位(COD9.7mg/l)だった涸沼。
ワーストからは脱却したが平成15年度水質はCOD9mg/l。もしみんなが涸沼にふれて遊んで、どうしようもなく好きになってしまったら?水質への意識だって違ってくる。水絶滅
危惧種「川ガキ」「海ガキ」。総称「水ガキ」を増殖しよう!水ガキだった人が役人になり、学校の先生になったら世の中変わるよ。
●活動の原動力・・・
大洗の川漁師の家に生まれ、舟でヒヌマを自由に遊んでいた頃が原体験。ニシンがのぼる昔のヒヌマに戻って欲しい。やっぱりどうしてもふるさとが好きってこと。
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| ▲充実の一日。サウナ上がりにくつろぐ、オカシラこと中川祐二さん |
▲ありとあらゆる道具や装備が揃う夢工場内部。どれも丁寧に使い込まれている。 |
▲全裸の中年おとこたちが入れ替わり立ち替わりのサウナ小屋はみんなの手作り。
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多彩な体験型講座には目移り必至
「NPO法人大洗海の大学」
2003年、大洗町をキャンパスに、アイアンキッズクラブなどの活動や生涯学習課が実施してきたプログラムを総合した「大洗海の大学」が誕生した。国籍年齢問わずいつでも誰でも学生になれるし、サポーターにもなれる。浜、風、波、渚、川、緑、釣りの七学部では地元の自然を生かしたユニークな体験学習が可能。自分が何者かをはっきりと教えてくれるのが「自然」なら、鍛えてくれるのも「自然」。大学だからといって入試はない。「楽しい」「気持ちがいい」「面
白い」ことしか絶対やるものか!というのが学長の公式発言。もちろん支援隊も全面
的サポート、中川さんが総長だ。
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